脱中国依存
日本貿易振興機構のアンケート調査(2019年11~12月3563社から回答)によれば、海外に拠点があり今後さらに拡大を図る企業のうち、事業拡大を図る国として中国を挙げた企業が48%と前年度(55%)を下回ったそうです。
今年3月に安倍首相は、中国依存を減らすため日本企業に中国から撤退し日本に戻るか、そうでなければ東南アジアに生産施設を移転するよう求めました。
4月には中国から撤退する日本企業に対して一定の補助金を支給することにしたのに伴い、6月末まで90社の日本企業が中国撤退を申請し、7月末までに1670社が中国撤退を決めたそうです。
菅義偉首相も日本企業の中国撤退を推進するという意向です。
中国の安い人件費、そして巨大なマーケット。供給面からも需要面からも日本企業にとって魅力的な国です。
しかし、過度の中国依存はサプライチェーンの危うさを招き、また、国内産業の空洞化により雇用が減少しました。
グローバルという言葉の語感からグローバリゼーションは無条件に良いことのようなイメージがありますが、気をつけないと思わぬ落とし穴が待ち受けているかも知れません。
今、コロナ禍、米中新冷戦など予期せぬ出来事に遭遇しています。