大恐慌を生き抜くシステムトレード

コロナ不況を、225先物システムトレードでサバイバルできるか

武士の情けか、殲滅か

 今話題の自民党総裁選について、ワイドショーの解説による構図は、おおむねつぎのようではないでしょうか。

既得権益を守りたい党の国会議員は、菅さんを総裁にしたいので、国民的人気が高いと言われている石破さんが不利になるよう党員投票を行わず、両院議員総会で総裁を選出することにした」

「菅さんで決まるだろうが、地方の党員の意見が反映されていない結果であり、もし党員投票が行われるなら石破さんが勝つ可能性があるのだから、石破さんの存在は今後も無視できないだろう」

 

 党員投票を行わず両院議員総会で総裁を選出する可能性があることに、お笑い芸人のカズレーザーさんは、ワイドショーでつぎのようなコメントをしました。
 「クローズドでやって石破さんが負けて、オープンだったら俺が勝ってたんだよなと、逃げ道を作ってあげるのが優しいんじゃないですかね」

 なかなか鋭い角度からの意見で、さすがだと思いました。あえて党員投票を行わないことで、地方の党員に人気のある石破さんの立場を温存してあげよう、という武士の情けでしょうか。

 

      しかし、本当に「逃げ道を作ってあげる」かな???

 明治維新のときの上野戦争では、彰義隊大村益次郎がわざと包囲網を開けた根岸方面に逃走していきました。しかし、各所に監視兵が配置された包囲網から逃げることができず捕殺されてしまいました。逃げ道に誘い込んで一網打尽にする作戦でした。

 自民党は、各都道府県連に予備投票などをして事前の意見集約をするよう求め、県連が予備投票をする場合には、党本部が資金援助することにしました。予備選挙の結果、石破さんより菅さんのほうが支持が多ければ、石破さんは立つ瀬がなくなります。

  石破さんの逃げ道は、地方の党員からの支持があるということですから、本当はそれほど人気がなかったということが判明したら党内での存在感は薄れてしまい、次のリーダー候補から降りざるを得なくなります。

 自民党は調査会社に依頼して常に最新の世論を把握していると聞きます。今回も誰が地方で人気が高いのかを把握したうえで、動いているはずです。

 陰謀論だと一笑に付す方もおいででしょうが、あり得る話ではないでしょうか。